めだかボックス 3巻

1、2巻に比べ、圧倒的にバトル要素の多いこの3巻。
2巻の後半に登場したアブノーマル、雲仙冥利と黒神めだかの衝突、
そして『フラスコ計画』という謎の言葉が出てくるなど、怒涛の展開を見せる。

生徒会メンバーの人吉善吉、阿久根高貴、喜界島もがなの元へと刺客を放った雲仙冥利。
それを聞いた途端、黒神めだかは走り出し、人外要素を存分に発揮しながら
3人が襲われる前に全ての刺客を食い止める。
このタイミング、自分が最も笑わせてもらったのは、めだかが通り過ぎた場にいた全ての生徒が、
『なんだ、生徒会長か。なら普通だ』という台詞を零したことだ。
人外れたものを持っているのを知られていながら、あんなにも頼られ、親しくされているのだと思うと、
少しうらやましくすらあった。
それにしても、『生徒会長だから』の一言で済ませて本当に良いのだろうか。
あまりにも生徒全員の器の大きさや適応能力の高さがありすぎるのではないかと思った。

そして、黒神めだかが護ったのは味方だけではない――敵、味方どちらも傷つけぬよう
行動したのだと聞いた雲仙冥利は怒り狂い、生徒会一同が集う生徒会室へと向かう。
ここからアブノーマル同士の本格的なバトルが始まるわけだが、これが本当に半端じゃない。
仲間を傷つけようとした雲仙冥利の行動に完全に切れた黒神めだかは、
真骨頂4『乱神モード』と呼ばれる状態となる。
その理性も何もない状態の黒神めだかは、雲仙冥利を『排除』しようとする。
その刹那、人吉善吉、阿久根高貴、喜界島もがなの三名が黒神めだかを抑えに入った。
『俺たちはもう二度と、お前をひとりにはしないよ』
人吉善吉のその一言により、黒神めだかは『戻って』くる。
なんという寂しがりだろうか。その一言は嬉しいものだろうとは思う。
しかし、黒神めだかにとって、きっと欲しかったであろう言葉を人吉善吉は綺麗に当てて見せたのだろう。
それが、羨ましく、なんとなく悔しく、なんだかとても微笑ましい。
彼らの『絆』というのが、絶対的で、必要なものなんだろうな、と感じさせてくれた。
黒神めだかが『善吉が必要』だと言ったことも、この話を読んだとき、とてもすんなり理解出来た。
黒神めだかの『弱さ』だとか、『寂しさ』だとか、そういったものを、彼は本当に誰より理解しているのだなあ、と
そう思ったとき、敵わないなと思った。思わざるを得なかった。

ちなみにバトルはそこで終わるのだが、雲仙冥利は暫しの戦線離脱となる。
そこで出てくるのが、プロジェクト『フラスコ計画』。
『フラスコ計画』に携わる『十三組の十三人』のうちの一人だった雲仙冥利が倒されたため、
その空き枠に入らないか、という誘いを理事長から持ちかけられる黒神めだか。
あっさりとその誘いを断る黒神めだかだが、ここから『十三組の十三人』との戦争が始まっていくことになる――

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